番外編 ナビの鉄道旅行記2005 パート2
10月10日
朝はモーニングコールで6時前に起床する。今日も素晴らしい天気になりそうだ。洗顔を済ませて6時30分頃出発する。今日帰らねばならないので、ちょっと忙しいハードなスケジュールになりそう。

まずは近くのコンビニでパンを買って車内で食べる。まあ、こんな早朝からヘビーなものを食べる気にもならないもんね。
約20分程で最初の目的地能取岬に到着。ここは以前ツーリングで来たことがあったんだけど、情報不足で岬がどこにあるのか判らずじまいだった。

「しっかし、アクセスとなる道って、すっごくきれいじゃないっすか?」

今日はノンビリ散策してみよう。駐車場は車は1台もいない。つまり俺しかいないんで、閑散としている。でも、これのほうが逆にノスタルジーに浸れそう(何でやねん)
駐車場からゆっくり歩いて灯台を目標に進んでみる。オホーツク海って言えば昨日の北浜駅沿いのような、どこまでも続く砂浜を連想するんだけど、ここは岬っていうだけあって絶壁な岬が存在していた。

「高さにして50mくらいかな?」決して高い断崖絶壁ってわけじゃないけど、それでも美しい景観を見せてくれている。まあ、落ちたらタダじゃ済まないだろうけどね。
少し風があるんだけど、朝日に照らされて、とっても気持ちがいい。何というか吸ってる空気が美味しく感じる。もし今日も網走に泊まるんだったら、芝生に寝転んでみたいもんだ。でも今日は無理なんだけどね。それにキタキツネにもエゾシカにも出会う事はなかった。んん〜残念。そういえば、ここの冬の光景も奇麗らしい。特に流氷がやってくる景色は絶景だとか。しかしその分すんごく寒いだろうけど。
右手に見えていたオホーツク海が能取湖に変わって国道に戻る。途中卯原内跡で休憩。ここは以前釧網線が走っていて、駅があった所である。線路跡はサイクリングロードになっている。さすがに俺でも廃止前の線路は知らないけど、サイクリングロードなんていうメジャー系になるのは嬉しいんだけど

「その分マニア的に見るとちょっとねえ〜って感じ。」
96型のSLや客車はあるんだけど、どこにでもある廃線跡のイメージしかなくちょっと幻滅するな。せめて駅舎を残して当時の構内を見せてくれれば感動もできたんだけど、感動することはないなあ!
この先ワッカ原生花園に向かう。何度も走っているオホーツクではあるんだけど、ワッカ原生花園は今回初めて。

案内板に従って駐車場に止める。何台かの自転車が駐輪しているんだけど、鶴雅のペイントがされている。

「そうか、サロマリゾート鶴雅の宿泊者が借りてきた自転車か。」朝食前の散歩がてらにサイクリングされているのね!うらやましい。時間も丁度8時になっていった。
受付で自転車を借りて出発。レンタサイクルの営業は8時なんでロスタイムもなく借りられてラッキーだった。担当のおじさんに

「今日一番目のお客さんだね!この近くで泊まってるの?」って聞かれたんで

「網走のホテルからだよ!朝早くきたから」って会話をした。

ペダルをこぐと、心地よい風が気持ちいい。能取岬でもそうだったけど快晴の北海道ほど気持ちいいものはない。目指すはワッカの水。ワッカ原生花園すら初めてなんだからワッカの水なんてどんなもんだろう?って期待しながらペダルをこぐ。
途中砂州が切れ掛かった所に出たので自転車を止めて砂浜をちょっと歩く。潮の流れる音が聞こえてきて波うったオホーツク海が見えてきた。

「んん〜すご〜く奇麗な光景。多分、この先はサハリンなんだろうな!」

風が気持ちいいので流木に座ってちょっとボ〜っとしてみようか。
どうだろう?

「こんな風に波を見るなんて子供の頃、家族旅行で海水浴行ったきりかな?」って思う。

いやいやそれ以後行ってるんだっけ!時間がたっぷりあるんだったら年甲斐もなく靴を脱いで波と戯れてみたいところだけど、それは無理だわな!

今度は反対側を見る。広いサロマ湖が、こっちは静かにたたずんでいるみたい。
しばらく走るとコンクリートで出来た橋を渡る。これがサロマ湖の第二湖口なんだ!単純な運河のように見えるけど、幅は50mはありそう。オホーツク海からの大波に乗ってくる海水がサロマ湖に流れていくのが目でもわかる。

ちなみに第一湖口ってのは地図にも載っている自然に開いている湖口。俺的な勝手な想像だけど、この第二湖口から入った海水が淡水のサロマ湖に入って汽水湖となって第一湖口からオホーツク海に流れ出るってシステムになっているみたい。確かに第一湖口だけじゃ入水も出水もできないもんね。

人工的構造物ってのはあまり感心できないんだけど、ここは別かな?これによって湖水の流れが変わって水質汚染が改善されるんだもんね。でないと霞ヶ浦みたいになっちゃうかもしれないもん。いつまでも奇麗な湖面であってほしいって思う瞬間でもあるかもしれない。
さて橋を渡るとアスファルト舗装もなくなり、みょ〜に茶色いダートになる。

「ジャリ道じゃないから問題ないんだけど、こんな色した土って、着色していないよね!」まさかね!センターからかなり走っているんだけど、目標までもう少しみたい。
気持ちいい風こそあるんだけど、だんだん疲れてきた。

「ま。まだかよ〜!終点は!」
やっと終点のワッカの水に到着。ここから先へは保護区域なので一般者は立ち入りが出来ない。

「でも、あ〜疲れた。だけど誰もいないんだけど、」俺が最初のお客さんだからなのかな?
ここでは自然に湧き水が流れている。これがワッカの水。コップがあるので飲ませてもらう。

「んん〜美味い。」っていうか、味はなく無味無臭で冷たいわけでもないんだけど、ここまでの苦労を考えると美味しく感じてしまいそうだ。ただ、いろんなガイドブックにも書いてあるんだけど、こんな海に近い砂州の真ん中で真水が湧いているのは不思議でならないね。

鳥かごみたいなのが置いてあるのは野鳥に汚されないようにあるのかな?

さてさて今走ってきた道を戻ろうか!けっこう走っているだけにウンザリしてきた。自宅から駅までママチャリで走ることはあっても、起伏な道を多分片道4kmは走っているはず。ってことは往復8km、、、、、、、、そりゃ疲れるわな!

「ヒ〜ヒ〜ハ〜ハ〜って呼吸が荒れてきた。」って言うか早く戻りたくなった。だってだ〜れもいないんだもん。寂しいよ〜
やっとセンターに到着。冷たい缶コーヒでくつろぐ。センター内では有料でサロマ湖のビデオをみせてくれるんだって。

「俺一人でもいいですか?」って聞いたらOKとのこと。チケットを購入して鑑賞してみた。

やっぱり春から初夏にかけての原生花園は最高らしいね。300種類の花が咲くみたいで、その頃に行かれる方がうらやましい。今日見た限りでは遅咲きのハマナスしか見当たらないもん。
こんなに天気がいいんじゃサロマ湖の展望台にも行ってみようか!しばらくサロマ湖を右手に見ながら左に北勝水産の先を右折。

しばらくダートを走って看板に従って走って行くと展望台の駐車場に到着。約300段の階段を登って展望台に進む。そこには、、、、

「言葉に出来ないほどの絶景が俺を迎えてくれたっす!」(言いすぎかな?)
ハジからハジまでサロマ湖が見渡せるんだけど、カメラじゃ魚眼レンズでもなければ入りきらないスケール。

「いや〜でかいなあ!」無料で望遠鏡を見ることができるんで覗いてみる。ワッカ側から砂州を左に追いかけると切れ目がある。ここが第一湖口だね。以前湧別側から湖口の目の前まで行ったっけ。その時はすご〜く流れの速い海流に驚いたな!
潮の流れこそは見えないんだけど、マリンブルーに写るサロマ湖はとってもきれいだった。望遠鏡でそのまま覗いてみると、何やら赤い場所が、、、、。

「まさか、サンゴ草?時期的に終わってるんじゃないの?」それにサンゴ草っていえば能取湖だし。今回、時期はおわったと思って諦めていたのに、、、、、あの場所は間違いなくキムアネップ岬周辺のはず。こりゃラッキーかな?みる事が出来ないと思っていたのに、、、行くっきゃない!
レンタカーで走ること約10分でキムアネップ岬に到着。もっとも看板もあるから迷う事ないし、いつぞや夏のツーリングの時にでも来た事もあったから問題ない。群落地に行くと、、、

「う、うわ〜マッカッカ!奇麗だな〜」

2年越しの秋の旅行でやっと本懐を遂げる事ができた。そう、昨年見たかったんだけど、間に合わなかった。しかし自然の息吹って凄いもんだ。こんな奇麗な姿を毎年見せてくれるんだもん。
サンゴ草って本当の名前はアッケシソウ。ここサロマ湖とは全く別の場所である厚岸町で発見されたからその名が付いたんだけど遠くから見るとサンゴのように美しく見えるからその名前が逆に有名になっちゃったみたいで、サンゴ草って言えばみんな知ってるけど、アッケシソウって言ってもピンとこないよね。

結構観光客がいるんでカメラのアングルには苦労しちゃった。ただ、観光バスがいなかったのが救いだったけど。遠くから見ると確かに真っ赤なんだけど、そばで見るとピンクのような色にも見える。それでいて草の緑色とのコンビネーションで奇麗に見えるね。

「よかった〜見ることが出来て!」留辺蕊の町に来る時にはお昼になってしまった。
留辺蕊の町に来る時にはお昼になってしまった。

「何だか蕎麦が食べたいなぁ!」と思ってたんだけど、北海道ではチェーン店となっている「蕎麦処 福住」ってお店を発見。入店してみる。メニュー表を見てみると、天ぷらそばもいいんだけど、ちょっとマニアックに納豆丼蕎麦セットがあったので、それをオーダー。
おまちどうさま!って出てきた料理は、温かいたぬき蕎麦と納豆の入った丼のセット。蕎麦はやっぱり美味しい。味も俺好みだし。

「納豆丼は個人差があるかな?」俺は美味しいと思うんだけど、引き割り納豆の臭いがけっこうキツイ。

「これって好みが分かれるかもしれないね。」でも美味しく頂きました。
はあ〜けっこう食べた。ではキタキツネ牧場に行く事にする。ここは国道沿いではないので、ちょっと迷いがちな場所なんだけど、道の駅「おんねゆ」を目標にして奥に行けば屋根にでかく表示してあるので問題なく行ける。

レンタカーを借りる時貰ったクーポンには割引券があるので、それを使って入場する。前来たときは真冬だったから寒かったけど、程よい気温が気持ちいい。その時も笑ったんだけど、キツネのエリアには自動ドアがあって、
「手袋(手荷物)に気を付けて!きつねに取られないように注意してください」って注意板がある。キツネってイタズラをする動物に思われるけど、実際はそうではなくて、とっても好奇心旺盛な動物なんだよね。だから、これ面白そうって思うといろんな事をしちゃうんだ。
「だから俺も好奇心旺盛なのかな?」(オイオイ!お前はキツネじゃないじゃんかよ!)
内部のエリアはパッと見た目では判りにくいが、いるいる!たくさんのキツネが!だてに100匹ってのもウソではない。みんな草や土、はたまた土管の上で寝ている。近づいても人間慣れしているのか逃げたりしない。むしろ、ちょっとこっちを見て、ウゼ〜な〜って顔してまた寝る。

「ちょっと生意気じゃん!お前達!」って思う。でもカメラをかまえると、そろそろ離れていってしまう。まあ〜これでもカワイイけどね。

見学が終わって屋内に戻ると、そこはお土産ワールド!カニやラーメン、キャラメル木彫りなんでも売ってる。スゴ!でも、面白いのはキツネの毛皮!これってデンジャーな品物だと思いません?だって、さっきまで生きたキツネを見てきたのに。
間もなく時間も1時近い。そうなれば道の駅のシンボルである巨大時計を見てみたい。そう、いわゆるカラクリ時計で、毎時巨大な鳩が登場するらしい。その名も「シンボルタワー果夢林」って言うんだそうだ。けっこう有名らしく10分も前からそばで待っている観光客もしる。

「俺もそれに同化してしまおうか。」

ぴったり13時に正面と左右の3個のガラスケースが開いて5人(正確には1人と両サイドそれぞれ2名一対)の黄色い服装をした妖精が現れ中央に向かって進んでくる。曲名は忘れたんだけど笛やラッパを演奏しているようにみえてユーモラス。けっこう感心しちゃった。
約5分くらい演奏を終わらせたあと、妖精たちは元のボックスに戻っていく。カバーが全て閉じたら時計の上の扉が開いて、

「でっけ〜鳩が登場。羽をバサバサ広げて存在を主張する。」でも、どうみても鳩には思えないんだよね。それに動作が緩慢でちょっと不気味にみえてしまう。

「ちょっと怖いなあ〜!バケモンじゃねぇの?」これは雨でも降らない限り日中は毎時行っているとのこと。でも、ちょっとお金使いすぎてません?留辺蕊町で作ったんだから。
おおきな鳩も扉の中へ消えていったあとは、さっきまでいた人もそっくりいなくなった。せっかくだから土産店も覗いていこうか。さっきの時計がからくり時計だからか、土産特産物を扱っている建物は「からくり王国」というらしい。
いまさら俺が土産を買う事もないんだけど、気になったのが、「深層水ソフト」

「何だこりゃ?それも知床羅臼だって!」興味深々な俺の手にはそのソフトが、、、。うす〜いブルーの色が海の色をイメージしているみたい。味はうす〜い塩味。んん〜何だかな?これと言って美味しい訳でもないねえ。
何処からチミケップ湖に入れるんだろうか?と思っていたんだけど、道路看板にチミケップ湖の案内が。これならばカーナビもいらないくらいに判りやすい。

道道を右折。5kmほど走ると舗装の立派な道がいきなりすれ違い出来なくなるほど狭いダートになっていった。

「この先何kmダートが続くんかいな?」対向車が来ない事を願うばかり。一応ヘッドライトを点灯させて、俺の存在を判ってもらえればありがたいんだけどね。と言ってバンバンかっ飛んでコーナーを攻める。俺の車じゃないから傷さえつかなければ知ったこっちゃない。
峠をこえると暫く下りの坂が続きやっとチミケップ湖に到着。確かに静かな湖だ。風があるので、ちょっと湖面に波があるのが残念だけど、風がなかったら正面の山が逆さに湖面に見えるんだろうね。

「しかしながら水の透明度が高い。けっこう奥深くまで見えるんだもん。」水深21mというからそんなに深い湖ではないけれどもキャンプ場としては最高のロケーションかもしれない。多分夏季の朝もやに見える湖面は最高な景色かもしれないね。

そもそもアクセスが悪いし、ビギナーには知られることも少ないから静かなキャンプ場を求めるなら俺も推薦したい。そして鹿鳴の滝を見学。名前とはちょっと違うイメージだねえ。
しばらく走るとダートから開放されて舗装路になった。ヤレヤレ!。国道に出て右折ここから多分20分ないでしょう。他の車に追従していくけど早い早い!あ〜っという間に道の駅「あいおい」に到着。ここが最終目的地なんだよね。

以前は鉄道記念館として、ひっそりしていたんだけど、近年道の駅が併設されて多少賑やかにはなったわけで、、、、皮肉なもんだ。鉄道の駅じゃなくて道の駅なんて。駅舎はそのままに、あまり手を加えないようにしていて俺的にはありがたい。でもビックリしたのは待合室の時刻表。

「昭和42年改正の国鉄時刻表だって!」これって、絶対誰かが貼ったもののはずだよ。でも、誰が用意したのかな?かなり貴重な品物だよね。
おお!いたいた!ツートンカラーのキハ22が!すっごく奇麗に化粧直しされている。地元の有志の方々に感謝したいと思う。元々、相生線が廃止された時は国鉄合理化が進められていて北海道を始め日本全国のディーゼルカーは首都圏色という朱色一色に塗られてしまい、ごく一部を除いてこのツートンカラーは消滅してしまった。このキハ22−69も同じ朱色に塗られた一台には変わらない。だから以前はそのまま朱色のままで展示されていたそうだ。

そこへ地元の有志の方々の努力によって化粧直しするに当り初期のカラーに塗られたとのこと。俺も子供の頃に見た塗装にしばしウットリしてしまう。(やっぱり鉄オタなのかなあ?俺って!)
美幌から女満別までは美幌バイパスを走って何とか道の駅に到着。
売店は、どこの道の駅の売店でもあるようなメニューしかないのでオリジナルなものはない。そんな中、他の人が食べてたイモダンゴをみて小腹が空いてきた。まあ安いからいいか!ってんで俺もイモダンゴを購入。焼きたてを食べる。

「やっぱり甘辛のタレが美味じゃん。美味しかった。」そばには美味しそうなパン(実際はラスクなんだけど)があったのでついでに購入。
時間調整じゃないけど オホーツク流氷館に立ち寄る。一応閉館は18時なんだけど、現在17時35分。受付で

「まだ、間に合いますか?」って聞くと

「どうぞ!」って快い返事が、、、、。ゴメンナサイね!本当は早めに閉めたいから来るんじゃねえ!って思っていたんじゃないですか?な〜んて詮索しちゃったりして。
お客さんは駐車場ですれ違った人が最後だったから、建物には俺一人だけ。さすがに申し訳ないんで、パネルをパシャパシャ撮影して、流氷を触って出ていこうかって思っていたんだけど、係りの女性に
「本日最後のビデオ放送を行いますので宜しかったらどうぞ!」って進められてシアターへ。言うまでもなく客は俺一人。

それなのに係りの女性の方は、

「本日はオホーツク流氷館へお越しくださいまして〜〜略〜〜どうぞごゆっくりご覧ください。」なんてご挨拶。でもってお辞儀されちゃえば、いくら俺だって知らん顔はできないよ。俺もペコリって頭をさげちゃった。あ〜こっぱずかしい。ビデオが終わるともう18時。さすがに申し訳ないから退散させていただいた。
あと1時間のインターバルがある。それならば夕食を食べようか。空港のレストランでは混んでいるだろうから、藻琴駅に行ってみよう。多分20分で行けるはず。
想定した通り20分ほどで藻琴駅に到着。昨日の北浜駅と同じく誰もお客はいなかった。どれにしようか迷ったんだけど、田舎カレーってのをオーダー。

すんごく静かなお店。多分昼頃は賑やかなんだろうけど。おまちどうさま!って出てきたカレーを口にする。んん!美味しい。何と言うか素朴でいて上品さがない味というのかな?具にはカマボコが入っていたりしてユーモラス。意外とクセになってしまうかもしれない。
そろそろ空港に戻った方がいいかな?お金を払ってレンタカーに戻り、今回初めてカーナビを動作させてみる。そう、真っ暗だし、俺としては国道経由で網走市街を通らなければ女満別空港に行けないので、、、いや、それしか判らないのでナビゲートしてもらって、ショートカットできれば短時間で行けるのではないかって発想。

ルートを選定すると、、、ありゃりゃ!本当だ。網走市街は通らないで行けるみたい。これこそラッキー。照明も限りなく少ない暗い道を走る。いくらなんでも、市街地のはずれだからエゾジカがいるはずはないと思い、そこそこの速度で空港へ。一旦女満別市街地に戻ってガソリンを給油してからレンタカーを返却。空港には19時30分くらいにでチェックインしたので、あと1時間もの時間がある。まずは屋上にでて空港ウオッチでもしてみよう。って言っても真っ暗なだけで滑走路の照明が奇麗だけど、それだけかな。
これから乗る飛行機が到着。折り返し機内整備中のようす。いまだJASカラーのエアバス300B2はカッコイイって思う。できれば300ー600Rであってほしかったけど無理な話。この飛行機も全体検査になれば、JALカラーになってしまうんだよね。できるだけ長くこのカラーをまとっていて欲しいって思う。ちょっと寒くなったので屋内に戻る。

折角なので、何点かの土産を買ってセキュリティーゲートをくぐる。あれ?引っ掛かっちゃった。もう慣れていたはずなのに。って思ったんだけど、タバコの携帯灰皿を出し忘れてアウト。靴まで脱ぐはめになっちゃった。あ〜久しぶりみっともない。

椅子に座ってしばらく爆睡。ちょっと搭乗時間が遅くなりそう。ふと目が覚めてもまだ時間が来ないみたい。仕方がないな。ちょっと小腹が空いてきたみたい。そういえば道の駅でパン(正確にはラスク)を買ったんだっけ。ゴソゴソとリュックをあさって食べてみる。

「んん〜すっげ〜旨い。」家で食べようって思っていたのに全部食べてしまった。ブランアンジェってお店のものみたい。今日は道の駅でしか買えなかったけど、お店で他のパンも買ってみたくなっちゃった。

機内整備も終わってやっと誘導を受ける。全員搭乗が終わって出発と言う時になって、、、、

「本日はJAL日本航空にご搭乗頂き有難うございます。操縦席から〜〜〜」

「何じゃ?まだ動いていないのに!」って思ったら、何でも羽田空港の滑走路上に別の飛行機の部品が落ちている可能性があり滑走路閉鎖中のためしばらくお待ちください!だって。

「んん〜困ったね。早く帰りたいのに。」でも10分位経つと動いてくれた。

シートは中央なので夜景も何も見えたもんじゃない。これほどツマラナイものはないので再度爆睡。結局羽田には30分遅れで到着。駐車場で自分の車に乗り自宅に戻ったのは日付が変わって30分後でした。
編集後記
今回初めてふるさと銀河線に乗る事ができました。来年春先には、また一つの鉄路が消えてしまいそうです。非常に残念なことです。140kmという、とても長い距離を走る北海道で初めての第三セクター池北高原鉄道ふるさと銀河線。毎年4億円ほどの赤字が発生し、リストラや営業政策にあの手この手をつくしても限界が見えたようで、仕方がないのかな?って意見もわからないでもないです。

自分は単なる観光客でしかないので、実際に生活の糧とされている方の心情はどこまで受け入れているのかわかりませんが、あれほど存続を希望されていた陸別町町長も廃止止む無しと判断されていらっしゃるのはさぞかし苦渋の判断だったのでしょう。

ただ、自分でも各地の廃線跡には出かけていますが、線路を外された鉄路跡はあ〜っという間に原野と化してしまいます。標津線、白糠線、士幌線、広尾線。今回見ていった相生線。そこに鉄道があった事すら忘れ去られ、鉄道記念館として残された駅舎は朽ち果てていく姿だけはふるさと銀河線にはなってほしくないです。

たとえ営業していなくてもいいですから、ごく一部の区間でいいですから青森県の下北半島の下北交通のような姿を見せてもらえないだろうか?って願わずにはいられません。廃止ってのは簡単です。そして原野に帰るってのもすぐです。しかし、原野に帰ったら2度と見ることは出来なくなってしまいます。何とか地元の方の努力を願わずにはいられません。出来る事ならば冬に再度訪れてみたいと思っています。

長い旅行記をご覧いただきありがとうございました。
BACK 旅行記TOP